*** さらに詳しく ***
【ユリア心理】において、心理面接の立場は、心理学の第三勢力といわれる人間主義心理学※です。心理療法としては、臨床心理学分野の心理検査やオーソドックスな心理療法は勿論、さらに第四勢力の心理学といわれるトランスパーソナル療法に含まれる、オリジナル心理療法(心理療法に関してはコチラを行います。
また、【ユリア心理】における超心理学との関わりは、臨床関係において言語を超えたところで、人と人の間に影響を及ぼすことに何があるのか、また、簡単に見て取れる言語的技術以外も、他者への癒し効果の影響の大きい人と、そうでない人の違いについて、どのようなことが介在しているのか、他に、健康な心と卓越した能力性の発揮に関わる研究などを行うことを目的としております。
さらに、文献研究だけでは測れない対人的な相互作用について、生理学や物理学や工学の見地としての捉え方を取り込んだり、卓越した臨床心理士が体験しやすいといわれる“透視”現象と、その対人的影響についての探求等々に関心を寄せております。
※… A.H.マズローが創始し、心理学の「第3勢力」といわれるもので心理的健康、パーソナリティの個別性、人間になること(becoming a person)の主観的な過程を強調するヒューマニスティック心理学です。1972年にアメリカ心理学会で「人間性心理学会」が旗揚げされ、発表された趣意書には次の4点が強調されています。
@「経験する人間に注目。理論的説明と外部行動は、経験そのものや、その人間にとってのその経験の意味に比べて副次的」、
A「人間を機械論的・還元主義的に考えるのではなく、選択・創造性・価値定立・自己実現といった明らかに人間的な徳目の強調」、
B「研究の問題と手続きの選び方において有意味性に対する忠実、および有意味性を犠牲にしてまで客観性を第一に強調することに反対」、
C「人間の尊厳性と価値への決定的な関心と尊重、およびどんな人間にも内在する可能性の発展への興味。かつそこにおいて最重要なのは、その人間自身が、自分を“そういうもの”として見出しているような人間、そして他の人々との関係をもち、社会的集団と関係をもつような人間であります。
<参考文献>
●ロイ・J・デカーヴァロー著、伊藤博訳『ヒューマニスティック心理学入門』親水社、1994年、P.7
●伊藤隆二著『人間形成の臨床教育心理学研究』風間書房、1999年
●フランク・ゴーブル著、小口忠彦監訳『マズローの心理学』産能大学出版部刊、1997年
●薄井孝子,2005:「基本的欲求を充足する能力性への働きかけ―FAP療法Ver,Uによる直接的イメージの共有と真の出会いへ向けて―」,人間主義心理学会第28回研究集会発表論文集,4-5.